豆腐にならない大豆の話

日曜日の総会、講演は長野県中信農業試験場の矢ケ崎先生でした。新しい大豆品種を開発されている方です。なんでも、大豆の品種開発をされているのは日本で30名程度しかいないんだそうです。この数は、産業としての規模、国の政策などいろいろな数値を示す指標にもなりそうなものですね。


さて、不思議なタイトルですが聞いてビックリでした。豆腐は大豆からできる=大豆は豆腐の原材料…と何の疑いもなく思ってきましたが、


・ 日本国内で消費される大豆は年間500万トン、国内産は20〜25万トン
・ 大豆は世界的には油をとるために利用され、たんぱく質として利用する日本は例外的存在

・ ある種のたんぱく質がない大豆があり、これは固まり難い(=豆腐になりにくい)
・ しかしこの種類の大豆は中性脂肪を下げたりイソフラボンが多いなどの特性を持つ


う〜む、驚きました。


さらに大久保さんや東田さんがそれら大豆の種類によって、水に浸す時間や蒸した時の水の色の違いなどを事細かに把握され、質問されていたのにも驚き…というか、さすがプロです。しかしこのようなシーンを目の当たりにすると、"食べる側"はあれこれ気にしつつ選べばそれでいいのだろうか?と思ってしまいます。
国産大豆が少なく、輸入物も決して順調ではないといいながら、スーパーに行けば納豆も豆腐も潤沢。大豆に対する危機感を保つにはなかなかに困難な環境かもしれません。"食べる"だけでは、難しい気がします。日本の外の状況を理解した上で中に対処して、気がついたら大豆が"鯨"のようになってしまった。。。なんてことがないようにしたいですねぇ(-_-;)ゞ