「米展」行ってきました

みなさん、こんにちは。
あっという間に桜が満開になってしまった、東京です。野菜は大雪や低温で、生育が例年よりも遅れていると聞きましたが、花というのはすごいものですね。本当に、一気に!という印象です。もし開花の時に音が鳴るとしたら、今年はものすごく賑やかだったんじゃないか…などとどうしようもないことを思ってしまいました。今日は雨模様なので、人出はそれほどでもないのかもしれませんが、昨日はどこもずいぶん混み合っていたようです。この一瞬は、次の瞬間とは違うのだということを、いつも以上に意識しがちな季節かもしれません。


さて、先日このブログでご紹介した「米展」に行ってきました。場所は、六本木。東京ミッドタウンに隣接するデザインミュージアム21-21で先月末から始まりました(6月15日まで)。桜の開花直前だったのですが、今頃なら、お花見も楽しめるのでしょね。このミュージアム、いかれたことのない方にはどう説明するのがよいか、迷います。少なくとも東京には似たところはないように思います。美術館とも博物館とも違ってます。大きな体験場…とでも言えるかな。基本的に写真撮影もOKなので、自分が驚いたり楽しんだことをその場から誰かに伝えることもできます。


受付を入ると、いきなりこんな状態です。これ、いったい何だかお分かりになるでしょうか?そうです、巨大なお米一粒です。手前が、籾の状態。こんなふうに棘のようにみえる毛が生えていたなんて!そして、左手に玄米、右奥に白米と並んでいます。玄米と白米は形状も大きさも、籾ほどではないのですが、思っていたよりも違うんですねぇ。これでは、持ってるものだって違うはず!白米って、蕎麦で言えば更科みたいなもの、なのかもしれません。


会場は、米を様々な角度から捉えた36のコーナーで構成されています。陸稲水稲古代米コシヒカリの実のつき方の違いetc. ほとんどのものを模型や現物で見ることができます。それらは例えば、米編の漢字で作るおみくじのように、自分で体験したり発見したりできる展示になっています。
順に歩いていると、醤油や酒はもちろんですが、植物としての稲の歴史や、藁を使った容器や建築材(藁ぶきとか)など日常的からお飾りなどの神事での利用など、人との様々な関わりが紹介されていて、自分が見ていたのは「ご飯」としての側面が主なことに気付かされました。大豆も、日本を日本たらしめている重要な食材ですが、米は食材にとどまらず、つい最近まで日本人の生活のあらゆる面に関わってくれていたんですよね(…30代以下の人は、ピンとこないかもしれませんけれど)。


あるのが当然になっているものは、どのようにしてそうなってきたのか。ここには、それを明らかにしていくやり方・考え方のヒントがあるように思います。そういうことに関心がある方も、ぜひお出かけください。