「続 あなたのために」発売されました〜♪

みなさん、こんにちは。
雲はありますが、穏やかな晴天の東京です。日本海側の地域や瀬戸内の一部では、まだ雪が続いているようです。いろいろと騒がしいニュースも聞こえてきます。どのような日曜をお過ごしでしょうか。


15年の時を経て、ついに!「あなたのために」の続編が書店に並びました。手にして数日、早くご紹介しようと思いながら、あまりに濃密な内容に、遅くなってしまいました。めくったページにまた立ち返り…ということを繰り返す有り様です。


 この本、続編という形式をとっていて、確かに”対”の関係ではあるのですが、それに留まるものではないように思います。なにより辰巳先生の”気”がそこかしこに満ちています。それは、レシピや先生の言葉はもちろん、写真からも感じます。例えば一葉の写真から、陶器にするか塗りにするか、色や形の組み合わせ…等々、何度も目を遣ってしまいます。先生が、調理、カメラ、編集といった長年一緒にやってこられた何人ものプロの方たちとつくりあげた集大成だと感じます。


そして掲載されている数々は、お母様・浜子さんから学び受け継いだ数々ものをベースに、フレンチを経てイタリアやスペインも加えつつ感覚を研ぎ澄ませてこられた辰巳先生が、異文化で洗い、確かめた日本の風土、それと共にある日本の暮らし…に見えてきます。「米離れをしない、生き方をせねばならない」その言葉がとても重く響いてきます。


お粥と共に示された、数々の”箸休め・おなめ”は、それを端的に表していると思います。肉、油も脂もあまり使わないという、世界の中でも特異な私たちの風土の料理の一例・お粥。旬の食材を使うそのパートナーとしてあるべきは、どのようなもので、どのように扱ったらよいか。


「次の本は、お粥?」正直そう思っている部分があったように自分には思います。でも、それは全く誤った考えでした。風土を、旬を、自分の国の料理のことを何も分かっていないのは(当然ですが)自分でした。まず、山椒を手元に持つことから始めます。すみません…これでは、紹介というより懺悔ですね。


そうそう、忘れちゃいけません。この本には、先生を形づくってきたものだったり、蓄積されてきたものがいろいろ詰まっています。例えば個人的にとても印象に残っているのは、スペインで杖を持って羊飼いよろしく羊の群れを先導している辰巳先生の姿。そのお顔のなんと晴れやかなこと。思わずこちらもつられて微笑んでしまいます。


みなさんもぜひ一度、手に取られてみてください。そして、みなさんが感じられたこと考えたこと、教えて下さいね。辰巳先生にも、お伝えできればと思いますので。楽しみにしています♪


続 あなたのために お粥は日本のポタージュです

続 あなたのために お粥は日本のポタージュです