辰巳先生お勧めの新聞記事

みなさん、こんにちは。
曇天ながら、暑さが一段落しそうな今日の東京です。いきなり夏を思わせる日が続いていますが、奄美や沖縄が梅雨に入ったと聞くと、まだそうではないことを改めて認識します。どうぞ、体調管理お気を付け下さい。


さて、数日前に辰巳先生から電話をいただきました。5月19日の朝日新聞に掲載されている、社会学者・見田宗介さんのインタビュー記事にとても大事なことが書かれているので、ぜひ読んでほしいという内容でした。(記事は、こちらから5月23日現在読めますので、まだの方はぜひご一読ください)


この記事には、大きく二つのことが書かれています。一つは、世代間には当然あると思われてきた価値観の差が、働き盛りの40代を含めたそれよりも若い人たち全般ではとても少なくなっているということです。そして、その例として、家庭や家族に関する価値観(例として、父親が働き、母親が家庭を…という経済高度成長期に適した家族像)が、既に現実とは違っていることが挙げられています。
もう一つは、経済成長こそが唯一の繁栄の方法ではなく、別の繁栄手段があるというものです。このことを、生物の増殖を例に、適した環境で高い状態で安定する例と、資源を尽くして衰退や消滅してしまう例の二つのケースがあることを元に語られています。
共通するのは、"現在"が変換点である可能性が高いということでしょうか。


この記事の最後に、辰巳先生からよく聞く言葉に重なることが書かれています。経済成長しない世界を、暗く、耐えるイメージでしか想像できないことに「一つの社会の内部にいると想像力が限定され、別の可能性に思いが至らないのです」と。
「一つの(食)文化の中でやっていると必ず行き詰まりがきます。そういう時は、異文化で洗う必要がある」教室をはじめとして、何度も聞いて頭に入っている辰巳先生の言葉と、根本は同じことですよね。


変化を漠然としたイメージで恐れ、今までの延長線的な考えで行こう行きたいとするのは、衰退や消滅に至る道かもしれない。このことに思い巡らせ、日常を見つめ直さねば、辰巳先生の発信を受け止めなければ…と改めて思う記事でした。